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秘密case6「キヌコ(後編)」2008年05月17日 22時03分

狂った殺人者、絹子
自分の家族を皆殺しにし、関係を持った男達を殺し、更には秘密を知った全盲の少年までも殺害
父親を憎むあまりに、世の中すべてに復讐しようとしているような、ある意味、無差別殺人に近いような気がしました

溢れてしまった水が元に戻らないように、壊れてしまった自我はもう元には戻らないのです
絹子は初めは被害者だったはずなのに、絹子の中の狂気が凶悪な殺人鬼に変えてしまったんですね
哀れな女性です

今回のお話は絹子の秘密よりも、全盲の少年、平井学と彼の愛犬、ジップとの関係と、青木の父親が息子を心配する気持ちに心を打たれました
ジップが最期まで学を守ろうとしたのと、青木の父は最期まで息子の身を案じていたのとは、まったく同じ気持ちからだったんですね

ジップが見ていた学との記憶は、とても優しくて幸せで愛情に満ち溢れたものでした
人間や動物たちの記憶、秘密は悲しい思い出ばかりじゃない
殺された人間の脳にだって、たくさんの楽しくて幸せな記憶が存在しているのだということを、青木は失念していたようです
確かに殺される直前の映像ばかりを見続けていたら、その人に幸福な思い出があったことすら、忘れてしまうでしょうね

青木は1冊だけ燃やさずに残しておいた父親の日記を読みました
そこには、父親の秘密、心に秘めていた思いが綴られていました

人間ってどれだけ多くの秘密を抱えているのでしょう
心の中のどれだけを言葉にできているのでしょう
実際には、最も心を許しあえるはずの家族にさえ、胸のうちの1割も言葉にできていないのかもしれません

あの日記の中には青木の父の様々な思いが書かれていました
息子が一人暮らしをするために、家を出て行ったときの寂しい気持ち
第9に配属になったことに気づいていながら、息子の気持ちを思いやって何も言わなかったこと
息子を励ましてやりたいのに、照れくさくて言えなかったこと
息子を心配し続けてきた父親の気持ちは、死ぬまで秘密のままでした

自分のことをずっと見守り続けてくれた父親の思いを知って、青木は涙を流しました
今まで青木は、第9の仕事に疑問を持っていましたし、引け目も感じていました
しかし今回の事件で、ジップと学の秘密、そして父親の秘密を見たことが、青木に大きな変化をもたらしそうです

次回からの新生青木の活躍がとても楽しみです

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